嫌われ役
私は以前に家電メーカーのシャープに7年勤めておりました。7年間で2つの部署を経験してきましたが、どの部署(関係部署)にも「周りから支持されない人」や「とっつきにくい人」はいました。
ただ、私は周りからとっつきにくいと思われている人でも、芯を持った仕事をされている人はその熱意に惹かれ、その人から依頼される業務は抵抗する事なく全て引き受けてきました。当時は過度な要求も多少あり、苦しい経験もしてきましたが、退職した後に気づくのが、その人のおかげで成長できたと感謝しております。大阪で働いていた7年間は、今でも誇りに思っており、当時一緒に働いていたメンバーとまた仕事がしてみたいと考える事すらあります。
ほとんどの会社で嫌な上司や生意気な部下の話を聞き、大変な立場と共感する事が多々ありますが、その嫌な存在がいることで、反対にチームの結束力が高まる事もあるので、全てを悲観的に捉えない方が良いと思っております。
私も管理側の立場から色々な現場を見ます。例えば、掃除をその場凌ぎでやっている人や、定刻になっても仕事を始めない人、周りの状況を考えずに行動する人など。滅多にある事ではありませんが、こういった場面に遭遇した際は、組織が乱れるのを防ぐためにもちろん注意をします。年下に注意される事は特に男性はプライドが傷つき、陰で悪口を叩く事もあるかもしれません。しかし、個人の成長が会社の成長に繋がるので、1人1人が高い意識を持って、悪いところは改め、良いところは更に伸ばせるよう導いていけたらと思います。
自分の今の仕事の仕方がベストだと思い込んでいる人には、違った視点のアイデアを私からもどんどん提示していきます。素直に受け入れる姿勢があってこそ、個人の成長があるのだと思います。
ニッケン刃物株式会社代表取締役 熊田祐士